紙ジャケット2013/12/14

CDには大別すると、透明プラスチック製のケースのジャケットと、紙製のジャケットがあります。歌手のEPOさんの個人レーベル、eponika recordの宮川さんからのご依頼で、今回初めて紙ジャケットのデザインを担当させていただきました。紙ジャケットはプラスチックケースと比べて落ち着きがあるので、一度は手がけてみたいと思っていた仕事でした。
CDジャケットのデザインは書籍の装丁と違い、大抵は制作会社が用意したテンプレートに画像や文字を入れこむ作業になります。お話をいただいた時は気楽に引き受けたのですが、いざ作業してみると制約も多く、狭いスペースに業界の約束事の情報をびっしり入れなくてはならず、想像以上に大変な作業となりました。
表紙はEPOさんのご希望で「花蒔く人」というタイトルの作品を使用し、中面のライナーノーツの冊子と裏表紙は、シルクスクリーンの版画を使用しました。作品は全て過去に描いたものですが、このために描いたと思われそうなくらいに、歌詞の内容とぴったり合う絵が偶然にも揃いました。全6曲というミニアルバムですが、東北大震災に対する祈りと願いを込めた素敵な1枚です。僕に取って今年一番大変な仕事でしたが、一番充足した仕事でもありました。